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2007年05月20日

大楢峠か?

「電撃! 激坂調査隊が行く」というホームページの補足説明の中に『山田郡誌』に記載のある峠 が紹介されている。地形図に表記されていない峠の情報は非常に興味深く、また有り難い。その中の大楢峠に興味をひかれた。大楢峠については、福岡村大字浅原字平胡桃谷戸 と 黒保根村大字八木原 を結んでいるとある。とすれば、大間々町の浅原から北に谷沿いの破線路を詰め、620m標高点付近で稜線を登って西へ乗っ越せば、地形図に描かれている実線林道に出るはずである。補足説明にも「実線と破線あり、途中切れている」とある。自分としては620m標高点の南西にある鞍部(標高約540m)が最もあやしいように思っているので、とりあえず入ってみた。
東武線で赤城駅まで行き、8:05スタート。はねたき橋、浅川大橋を渡って県道334号の寅久保へ。県道を0.6kmほど北上し、十二社バス停辺りで県道を離れて左側の舗装路へ入る。そのまま道なりに進むと、浅原百観音の脇を通って入山集落へ。入山からの道(有)赤城園芸の看板があり、最後の民家(?)を過ぎると舗装が切れ、登りが始まる。資材倉庫の間を抜け、植林帯に入り、かなり荒れた急坂を登る(写真)。先週 体調を崩し本調子でないので乗ったり押したりしていると、白いガードレールが見え、西側の斜面から未舗装林道が降りてきた。地形図にも途中まで記載されているが、塩沢から延びてきているのだろう。ただし、困ったことに立入禁止の看板が・・・。
こんな時は、精神を統一して「えいっ!」と、自転車と一緒に空中浮遊、上空から道を確認した林道と並行する(一度 写真を撮りるため着地)。入山から登ってきた道は、一旦この林道に吸収されるが再び分岐し、林道は沢の東側を、入山からの道は沢と交差しながらも主に西側を登っていく(写真)。勾配はあまりきつくなさそうだが、路面はややラフなようだ。しばらく観察を続けていたが、やはり本調子ではないようで、次第に高度が下がってついには着地してしまった。
着いたところは入山から続く未舗装路の上で、地形図の破線では標高約460mの辺り、目指す鞍部の南南東である。対岸の林道(塩沢からの)はこの辺りで終点になっていた。鞍部のほうを見ると「資材置場」の看板があり、少し開けていた。ここから直登し稜線に出て峠を探そうかとも考えたが、道は、細めの林道といった感じで沢沿いを緩く登っている。沢沿いに進むと道は四ツ辻になっていて、道なりに直進する山径(入山線 延長637m搬出用作業道 の看板あり),右の谷に入っていく山径,左を折り返すように登っていくコンクリート路が分岐していた。地形図の標高500mの辺りと思われる。コンクリート路は乗るには勾配がきつく、押して登るが(写真)0.2kmほどで終点。そのまま細い山径が続いて(写真)、すぐに尾根を越えると緩く下り、じきに鞍部へ到着(写真)。
コンクリート道鞍部への細い山道h=540mの鞍部
鞍部の雰囲気は峠のようだが、それを示すようなものは何もなかった。また、自分が辿ってきた径以外に、稜線を縦走する径,西側に急降下していく踏跡,北西に緩く下る径(赤い杭が打ってあった),さらに北よりに緩く登っていく径が確認できたが、東側の径は見当たらなかった。果たして大楢峠はここだろうか?稜線道を南側に5分ほど辿ると鞍部があり、大きな赤松が立っていたが鞍部を越す径は見当たらなかった。
再び元の鞍部に戻るが、さてどの径を下ろうか?今回は体調もベストではないため、北西に緩く下る赤い杭の径を辿った。径はほとんど下らず、しばらく辿ると不明瞭になるが、時折 赤い杭が打ってあるのでそれを目印にした。緩い尾根を二つまたぐ越えると、深く掘れた旧道らしい径に一変(写真)、ただの作業道ではないようだ。倒木が多いので乗れなかったが、すぐに林道になり(写真)乗れるようになって急降下。標高約520mで、地形図に記載された実線林道とT字でぶつかった。左折して実線林道を八木原方面へ下るが(写真)、時折、深く掘れた旧道らしい径が交差する。林道を下っていくと、次第にコンクリート舗装箇所が増え、谷の奥に入るとアスファルト舗装になった。標高350m付近で左側に古い石の御社を見つけたが(写真)、元禄 の文字が掘られていたようだ。林道とコースは異なるだろうが、やはり古い径があったのかもしれない。
深く掘れた径林道に出る八木原への林道古い石の御社

R122で八木原から大間々へ戻るのは、面白くない。荒神山南西の送電線が越えている鞍部は、八木原側は稜線まで実線林道が登っている。地形図には塩沢側に径は描かれていないが、送電線巡視路がある可能性が高いから、とりあえず鞍部まで登ってみた。
八木原からの登り口には荒神山ハイキングコースの案内図の看板が立っている。これにしたがって10%近い勾配の舗装路を急登する(写真)。1km余りで駐車場に到着。ここで放送施設(電波塔)への径を分岐すると舗装が切れるが、道はほぼ平坦になる。駐車場から0.2kmで、送電線の越える鞍部に到着(写真)。道はそのまま鞍部を越えて、塩沢側に続いていた。鞍部で辺りを散策すると、東側の小高い位置にお墓のような形の仏様がいらっしゃるのに気づいた(写真)。側面には天保の文字が掘られている。この鞍部もかなり古い峠だったのだろう。
塩沢側へ下りかけると、右手にヤブ径が下っていた。旧道だろうかと少し下ると、道は消えてしまった。再び鞍部に戻って林道を下り始めるが、今度は左手にヤブ径が並行している。よせばいいのにヤブ径に入ると、次第にヤブが深くなった。無理やり進むと作業道経由で 林道塩沢小平線に出た。林道を下るとすぐに舗装になり、鞍部から下ってくる林道と合流した(写真)。
八木原からの急登奈良坂峠峠の石仏塩沢から送電線の鞍部を臨む
まだ昼前だが、今日はこの辺でおしまい。塩沢から下って福岡大橋を渡り、赤城駅で輪行。12:07のりょうもう号で帰路に着いた。家に戻ってから「群馬の峠」を読み返してみて、荒神山南西の送電線が越えている鞍部が奈良坂峠らしいことを知った。

走行距離22.4km(赤城駅8:05→舗装切れる8:40→空中浮遊9:00〜9:20→四ツ辻9:25→鞍部9:40〜10:05→林道に出る10:15→荒神山入口10:45〜55→奈良坂峠11:10〜25塩沢11:35→赤城駅11:55)
相棒;MTB(26×1.9)

posted by たおたわ at 15:31| Comment(1) | TrackBack(0) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うわぁー!たのしい発見の旅ばかりですね。
ボクも刺激を受けて、山道に出かけようかしら。
”精神を統一して「えいっ!」と、自転車と一緒に空中浮遊”で、立ち入り禁止を克服するのは、なかなか
いいですね。
Posted by muso at 2007年06月22日 04:06
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